撮影ノウハウ

今日は、手持ち、三脚、ジンバル撮影等について書かせて頂こうと思います。

三脚とフィクス(固定)撮影
まずカメラワークの基本になるのが、カメラを固定して撮影するフィクス撮影です。これは、カメラを固定して撮影する技法ですから、基本的にカメラ側の動きはありません。
このような場合、被写体に動きがないと、ただの静止画になってしまいますから、歩いている人や、動いている車、何かをしている場面などを撮る事になります。例としては、交差点、雑踏、建物の入り口などを撮ったり、インタビューや何かを造っている場面等が考えられます。

カメラの設定が手ブレ補正モードになっていると、画角が狭くなってしまいますので、三脚に固定して撮る時には手ブレ補正モードを解除しても良いでしょう。

但し、フィクス(固定)撮影は必ずしも三脚を使わなければいけないわけではありません。カメラを地面やテーブルの上に置いたり、 手持ちでフィクス(固定)撮影をする事も出来ます。その場合は多少は画像が揺らぐ事になりますが、その揺らぎが映像に雰囲気を与えることもあります。手持ち撮影に関しては、後ほど詳しく解説しますが、その前に動画を撮る場合の三脚選びのポイントを一つお話します。

 

三脚選びの重要ポイント
三脚は値段も種類も大きさも様々ですが、カメラで静止画を撮るための三脚と動画用の三脚には決定的な違いがあります。それは静止画を撮る場合には、カメラの向きを変える必要がないけれど、動画を撮る時には、三脚で撮影位置を固定した上で、カメラを縦や横に振る事があるということです。そしてその時に大切なのが、その動きのスムーズさです。
私は最初に、ある有名なメーカーの軽くてコスパの良い三脚を買いました。これは写真を撮るのであれば、何の問題もないのですが、横に振ろうとしたら、スムーズにヌルっといかずに、途中でカクついたのです。これでは動画を撮るのに使えませんから、買い換えなければなりません。ですから三脚を買う時には、横や縦にカメラを振っても大丈夫かを事前に確認する事をお勧めします。

 

手持ち撮影(ハンディショット)

動画を本格的に撮ろうとすると、すぐにジンバルを購入しなければと思う方も多いと思いますが、実は手持ち撮影だけでも、かなり質の高い映像を撮る事が出来ます。もちろん手ブレの問題もあるのですが、手ブレに関しては、【決定版】手ブレを防ぐ10個の方法!! -(スマホ、一眼カメラ共通)-を参考にして下さい。

考えてみますと、ひと昔前の映像制作用のカメラというのは、非常に大型でしたので、肩に担いだりしなければならず、可動域に限界があったわけです。しかし今は一眼カメラのサイズで、大型カメラと遜色のない映像を撮る事が出来る時代ですので、手持ちで撮影することで実に多様なカメラワークをする事が出来ます。

しかも手持ちで撮る事で、自然な揺らぎ、緊張感、躍動感等が生まれますので、ジンバルが手元にあっても、あえて手持ちで撮影する事も多くあります。そして何より、機動力が増しますので、一瞬の撮影チャンスを逃さずに臨機応変に対応する事が出来ます。

 

ジンバル撮影

しばらく手持ちで撮影して、ジンバルがどうしても必要ということになれば、その時が購入の時期だと思います。いくら手ブレ対策をしても、やっぱり少しは手ブレが発生するので、本当にプロっぽく滑らかな映像にしたいなら、やはりジンバルは必要になります。種類は沢山あるけれど、おすすめを紹介します。一眼カメラ用は慣れるまで少し大変ですが、スマホ用のジンバルは扱いも簡単で、笑えるくらいヌルヌルと安定した映像が撮れちゃいます。

一眼カメラ用:ZHIYUN WEEBILL S
アマゾンで¥48,400

スマホ用:DJI OM 4 スマートフォンジンバル
アマゾンで¥13,639

ただジンバルの撮影ばかりが長く続きますと、安定しすぎて逆に平凡な映像になるということもありますので、手持ち撮影とジンバル撮影のバランスを考えましょう。
またジンバルの調整などは慣れていないと時間がかかてしまいますので、本番前にはしっかりと練習を重ねて、いつでもすぐに撮影できるように普段から練習をしておきまあしょう。

DJIチャンネル

クレーン、台車(ドリー)

クレーンや台車と言うと、テレビ局などで人が乗って撮影するような大型のものをイメージしてしまいますが、最近はカメラの小型に伴い、カメラだけを載せる小型のクレーンや台車などが多くあります。中古であれば10000円程度から購入可能なものもありますし、一脚とジンバルを組み合わせる方法もあります。普段とは違う映像を撮りたい方は、クレーンや台車(ドリー)の導入を検討されても良いかもしれません。

おわりに
いかがでしたでしょうか。
今日は、手持ち、三脚、ジンバル撮影等について書かせて頂きました。少しでも参考になる部分があれば幸いです。結局は、それぞれの撮影に一長一短あり、また奥深さありということで、バランスよく効果を理解して選ぶ事、練習を続ける事が大切ということになります。